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念願の勝利

今日はミラノ~サンレモの自転車ロードレースの日。
去年から本格的に応援してるイタリア人選手、アレッサンドロ・ペタッキがどうしても勝ちたいと言っていたレースだ。
去年も優勝候補だったのに、最後で伸びず4位に終わった。
ゴールの瞬間、「勝った!」と思ったドイツのツァベルがバンザイした時、横で必死にこいでたフレイレに抜かれていたという自転車ではたまにあるマヌケなシーンを見て、「これ、おもしれー」とロードレースにハマったのはうちの同居人である。
かくいう私は、大昔NHKの『サンデー・スポーツ』で特集してた頃からツール・ド・フランスだけは知ってた。
グレッグ・レモンの時代だ。
その頃『ふらんす』という雑誌に、あのジャンルカ富樫氏がツールのエッセーを連載してたっけ。
『ふらんす』をずっと購読してた私が、90年にあっさりイタリアに改宗したのは某サッカー選手のせい。
その後、何回もイタリアに渡り、ジロ・デ・イタリアの時期にイタリアにいたこともあったのに、たいして興味もなく過ごしていたのが、おととしJスポーツのツール生放送を見だしてから、ハマってしまった。
それもイタリアのイケメン選手ペタッキに。
彼、イケメンというだけじゃなくて、スプリンターで平坦なコースには滅法強いが山岳がまるでダメというわかりやすさもいい。
この年のツールもそれまで4勝してたのに、山岳コースに入った途端「もういや」とリタイアしちゃった。
チームメートが「もうちょっとだから、がんばろうね」と励まさないと、走れない人なんである。
私はこれを「ぺた姫親衛隊」と勝手に呼んでます。
去年のジロは本当にがっちりガードされて走ってましたから。
そのおかげか、ジロ11勝というすごい記録を打ち立てた。
そんな彼がどうしても勝ちたかったのが、ミラノ~サンレモというレース。
これは294キロというすごい距離を1日で走る。(7時間ちょっと!)
スタミナがないから無理といわれたのを、年明けから体をしぼって、このレースに賭けていた。

夜、イタリアのラジオ中継とネットのテキストライブを見ながら、終盤の難所二つを集団の中で越えて、ひっぱってくれるチームメートもいる。
ラジオのアナウンサーが「ペタッキ、ペタッキ!」と叫んだ。
「やった、勝った!」
あれだけがんばったから、よかったねえ。
まるで母親の気分。
一夜あけて、イタリアの新聞サイトを見るとゴール直後うれし泣きする彼の姿が。
こっちもちょっぴりもらい泣き。
優勝コメントは「この勝利を妻のアンナキアラに捧げる」だった。
そう年末に結婚したんだよね。
11月に来日した時も一緒だったし。
彼女がさげ○んじゃなくて、本当によかった。
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泣きながら走るぺた吉。かわいいじゃないか。
by ilprincipe | 2005-03-19 23:46